札幌のパーキンソン病の症状改善例
札幌で30年以上、15万件以上の施術実績!筋肉、骨格の身体の歪みにアプローチし、神経をつなぐ「神経免疫活性療法」で身体のお悩みの根本から施術します。
初回施術後の様子
20年前に発症し、歩行に介助が必要だった症例。施術後、足取りが軽くなり介助なしでも歩けるようになりました。
2回目の施術前の様子
「すっかり嬉しくなって、何回も廊下を一人で歩きました!」と感想を述べられています。
パーキンソン病とは
パーキンソン病は、大脳の黒質という部分の神経細胞が次第に減少し、その神経が働くときに使うドパミンという物質が減少することによって起こる病気です。
ドパミンは、運動の仕組みを調節するような働きを担っているため、ドパミンが低下することにより、動きが遅くなったり、全身の筋肉の緊張が高くなったりします。
パーキンソン病の原因
はっきりした原因は不明とされていますが、パーキンソン病の少なくとも一部の症例には、遺伝的素因が存在する可能性が高いことが知られています。約10%の患者にパーキンソン病の家族歴があります。
遺伝性の型では、発症年齢はより若い傾向にありますが、経過は晩期発症の非遺伝性と思われるパーキンソン病より良性である場合が多いとされています。
パーキンソン病の有病率
「パーキンソン病」という疾患名を聞かれたことがある方は多いと思います。パーキンソン病は、実はかなり多い割合で発症する疾患で、10 万人に 100~150 人の割合(日本では約 15 万人)にみられる指定難病の一 つです。高齢化に伴い増加傾向にあります。
平均発症年齢は約57歳とされています。40 歳以下で発症する場合は、若年性パーキンソン病と呼ばれています。
パーキンソン病の有病率はおよそ以下の通りです。(参考:MSDマニュアル)
40歳以上で0.4%
65歳以上で1%
80歳以上で10%
パーキンソン病の種類
パーキンソン病には複数の種類が存在します。以下にご紹介します。
二次性パーキンソニズム
二次性パーキンソニズムは、基底核のドパミン系の阻害を特徴とする脳機能障害であり、パーキンソン病と症状が酷似していますが、パーキンソン病とは異なる原因(例:薬剤、脳血管障害、外傷、脳炎後変化)によって引き起こされます。
パーキンソン病と診断されていないにも関わらず、手指の震え(振戦)があったり、すくみ足(歩き始めの一歩が出にくい)の症状が現れている症例を臨床上もよくみかけます。多くの方の場合、脳血管障害(多発性脳梗塞や脳出血)の既往があることが多いです。
非定形パーキンソニズム
非定型パーキンソニズムでは、パーキンソン病と似た特徴を持つ症状もありますが、すべてが当てはまるものではないことが特徴です
予後がパーキンソン病よりも不良の場合が多く、レボドパに全く、またはあまり反応せず、異なる病態をもつ一群の神経変性疾患を指します。(例:多系統萎縮症、 進行性核上性麻痺、 レビー小体型認知症、および大脳皮質基底核変性症といった神経変性疾患)
パーキンソン病の症状
パーキンソン病は、安静時振戦、筋強剛(固縮)、運動緩慢、歩行または姿勢の不安定性を特徴とした症状が出現する、進行性の神経変性疾患です。症状の多くが外見で判断できる症状であったり、動作に影響を与えるために比較的他者が客観的に見て認知しやすい症状を呈します。
①安静時振戦
一側の手の安静時振戦が初発症状となります。パーキンソン病=安静時振戦といわれるくらい、代表的な症状です。
振戦とは、緩徐で粗大な手先の震えのことです。安静にしているときに最大となり、運動中に軽減します。睡眠時には全く出現しないことがほとんどです。
震えは精神的緊張や疲労により増加します。手や指によく出現します。まるで手で丸薬を丸めてるように、親指を人差し指にすり合わせるような震え(丸薬丸め運動)が特徴的です。
”非対称性”というのも特徴で、両手が同じように震える、というよりは片手だけが震える、という場合が多いことが知られています。
②固縮
また、全身の筋肉が固く、こわばるようになります。これを固縮といいます。例えば、他者が曲げた肘を伸ばすように動かすと歯車のように”ガクッ、ガクッ”と動くのが特徴です(歯車様固縮)。
また固縮により、動作自体も緩慢になり、ゆっくりした動きになります。活動する時間が減少し(運動減少)、歩き始め、動き始めが困難になります(歩き始めの動きにくさ=すくみ足、動きはじめの動きにくさ=無動)。
③易疲労性
全身の筋肉が過緊張な状態になることで固くなり、動作が円滑に行えなくなります。結果、疲れやすくなることもパーキンソン病に特徴的な症状のひとつです。
④仮面様顔貌
筋肉が固くなることにより、表情が乏しくなり、反応が薄い”仮面様顔貌”と呼ばれる症状を呈します。
⑤小字症
運動の減少や筋肉の制御障害により小字症(非常に小さな文字を書くこと)が起こります。
⑥姿勢反射障害
姿勢反射障害とは、姿勢を制御する機能が消失することです。パーキンソン病の後期になってから姿勢反射障害が起き、歩行などの移動時に転倒しやすくなります。重心を移すと前や後ろに倒れそうになります。(前方突進、後方突進)
姿勢の制御が行えなくなるため、症状が進行してくると、「洗面所で立って顔を洗う際に転倒して怪我をする」ということも起きるようになってきます。
⑦認知症
認知症は約3分の1の患者でみられます。通常はパーキンソン病後期に発生します。パーキンソン病=認知症という訳ではないので、十分注意が必要です。
⑧排尿・排便障害
腸管の運動障害が発生し、便秘の原因となります。また、排尿遅延や尿意切迫、失禁もよくある症状です。
パーキンソン病の治療
治療は脳内のドパミン系の機能を回復することを目的とし、主に薬物治療が主体となります。現在使用される薬剤は以下の通りです。
カルビドパ/レボドパ(治療の主流)
アマンタジン,MAO-B阻害薬,または(少数の患者では)抗コリン薬
ドパミン作動薬
カテコールO-メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害薬:常にレボドパと併用される(特にレボドパに対する反応が減弱してきたとき)
現在では、レボドパが最も効果的な治療法とされています。
しかし、パーキンソン病が進行していくとレボドパに対する反応が減弱してくることがあり、運動症状の変動やジスキネジア(例:口をモゴモゴと動かす=本人が意図しない不随意運動)が起こります。
1日の中で薬の効果(薬効)が効いているときは活動性が増し、動き安く、薬効が切れたときに極端に動くことができなくなる「ONーOFF現象(またはウェアリングオフ現象)」という特徴的な症状が出現することが知られています。
パーキンソン病の生活
固縮や無動、すくみ足の症状があるため、動きが非常に緩慢です。本人がゆっくりと時間を掛けて行えば自分1人でできることでも、”間に合わない、時間が掛かり過ぎる”という理由で周りの介助者が手伝ってしまうことが多いため、生活の中でできる活動がどんどん少なくなっていく傾向にあります。
”動作の速度が不足している状態”を”実用性の低下”といいますが、パーキンソン病の方の場合、疾患の特性上、全般的な生活での動作が、まさしく(時間的に)”実用的ではない動作”となってしまう傾向にあります。
単純に筋力を向上させて実用性=動作の速度を上げることは疾患の特徴として困難なため、一般の介護が必要な高齢者とは少し異なった解釈の仕方での生活の援助の方法や介助方法を検討する必要があります。
例えば、ベッドから起き上がりしやすいように介護保険を利用して電動ベッドをレンタルするなど、福祉用具を上手に活用することも一つの方法です。また、素早く動作を行えるように、動作の方法自体を変えたり、椅子や机を置く位置を検討したりして環境を調整することも非常に重要です。
また、姿勢反射障害により、上述のように「立って洗顔をするだけで転倒する」など、非常に転倒しやすくなります。転倒予防のために早めに歩行器や杖を使用することで、転倒を防ぎ、長期的には怪我・入院による体力低下を防ぐことができます。パーキンソン病の方だけではありませんが、転倒(による骨折や怪我による入院)を予防することで健康寿命が伸びる可能性は非常に高くなります。
また、進行性の疾患のため、進行していく恐怖や不安を常に抱き続けるケースがほとんどです。「去年できていたことが、今年できなくなった」と訴えられる方もたくさんいらっしゃいます。関わる周囲の人は「進行性である」という点を十分念頭に置き、身体だけではなく、十分な心のケアも必要になります。
また、薬効が出ている時間帯は動きやすいという特徴があるので、その時間帯に通院やリハビリなどの予定を入れるなどの工夫も必要です。
パーキンソン病では現在服薬による治療方法しか確立されておらず、薬の管理が非常に重要になります。薬剤師や医師と相談しながら薬の管理方法(服薬時間や量、種類も)を慎重に決めていく必要があります。