札幌の閉塞性動脈硬化症の改善例

札幌で30年以上、15万件以上の施術実績!筋肉、骨格の身体の歪みにアプローチし、神経をつなぐ「神経免疫活性療法」で身体のお悩みの根本から施術します。閉塞性動脈硬化症に対する施術例。

左大腿部 閉塞性動脈硬化症 
91歳の施術例

造影検査の結果、左大腿部の動脈は黒く写っておらず、毛細血管がかろうじて機能している状態。医師には、これ以上悪化すると壊死する可能性があり、切断も検討する必要があるといわれています。

普段は歩行器で移動していて、少しでも歩くと左下肢に痛み・しびれが出現しますが、かろうじて介助なしで歩ける状態です。

初回施術後、杖なしで歩けるようになりました!


 
 

閉塞性動脈硬化症(ASO)とは

私たちの体には全身血管が張り巡らされています。その中を血液が巡っていて、酸素や栄養を全身の細胞に送っています。この血管が動脈硬化によって硬く細くなったり(狭窄)、詰まったり(閉塞)、血液の流れが悪くなる血行障害が起こります。

血管の内側の壁が傷ついて、そこにコレステロールなどが沈着することで、粥腫(じゅくしゅ)と呼ばれるこぶができ、血管が狭くなります。その粥腫が破裂することで血栓ができ、急激な血流低下から血管の閉塞を生じることもあります。

この血行障害が手足などの末梢の血管に生じた状態を閉塞性動脈硬化症(ASO)と呼びます。
閉塞性動脈硬化症は、主に手や足の動脈に起こる動脈硬化で、末梢動脈疾患とも呼ばれます。多くの場合は足に症状が出現します。重症化すると手や足が潰瘍・壊死に至り、切断しなければならない場合もあります。

特に50歳以上の男性に多く、肥満・高血圧・糖尿病・喫煙などの生活習慣病が原因で起こります。中でも喫煙はニコチンにより毛細血管を縮小させるため、特に大きなリスクになるといわれています。

閉塞性動脈硬化症の症状

症状は4段階に分けられます。(フォンテイン分類)

初期症状

初期症状としては、手足が冷たくなり、しびれたり、青白くなったりします。こういった症状は日常的によく見られることから、閉塞性動脈硬化症を発症していることに気付かないことがほとんどです。

第2期

第2期には間歇性破行(かんけつせいはこう)が現れ、一定距離を歩くとふくらはぎの筋肉が痛くなるなどの症状が出ます。この症状は他の整形外科疾患でも出現する(例:脊柱菅狭窄症など)ため、閉塞性動脈硬化症(ASO)であることに気づきにくい場合も多いです。

第3期

さらに、第3期になると安静時疼痛(あんせいじとうつう)が出現し、安静にしているときでも足や手が痛むようになります。これは血管を通して各細胞に十分な栄養や酸素が送られなくなるために新陳代謝が行われず、疼痛が起きるためです。足が黒く変色し、十分な栄養が供給されなくなるため、深爪や小さな傷が治りにくくなってきます。

第4期

最終的に第4期まで到達すると、手足に潰瘍ができて壊死してしまいます。壊死する前に切断を行い

閉塞性動脈硬化症の検査

簡易的な診断では、太ももの付け根(大腿動脈)や足の甲(足背動脈)を触診し、脈が触れないことで診断できます。確定診断には血管造影検査を行います。この方法は簡易的な方法なので、必ず病院を受診し、確定診断を行ってください。

他にも病院では以下の検査方法がよく用いられます。

ABI(Ankle Brechial Pressure Index)検査

末梢動脈の血流状態を確認する検査として、ABI(Ankle Brechial Pressure Index)検査というものがあります。足首と上腕の血圧を同時に測定し、その血圧差を比較してASOかどうかを判定します。正常時では上腕より足首の血圧の方が高めですが、もし足首の血圧の方が低ければ、足の血流障害が起こっている疑いがあります。

下肢動脈エコー(超音波)検査

ゼリーを付けて体表面からプローブを当てて観察をします。特に太ももの付け根から下の血管は観察がしやすく、この検査に適しています。

造影CT検査

点滴を確保した上で造影剤を注入し、下肢動脈が造影されたところで撮影を行います。大動脈からくるぶしの辺りまでの動脈が観察可能です。造影剤を使用しますので、腎臓の機能が悪く、まだ血液透析を施行されていない方には不向きです。

下肢MRA検査

造影剤が使用できない患者さんに用いる検査です。造影CT検査と比較すると解像度は劣りますが、非造影で行うことができるのが利点です。

カテーテル検査

足の付け根や腕などの太い動脈からカテーテル(医療用の細い管)を挿入して、カテーテルから血管を描出しやすくする造影剤を流し込むことで、下肢動脈の状態を詳しく調べる検査です。カテーテル検査は閉塞が生じている部位や程度などが分かることが多く、治療方針を決める上でも役立ちます。

閉塞性動脈硬化症の治療

治療法としては、まず動脈硬化の原因である糖尿病・高血圧・脂質異常症の治療を行うことが先決になります。喫煙者は禁煙も重要です。

閉塞性動脈硬化症を発症した場合には、下肢の動脈だけでなく全身の血管にも動脈硬化が進行している可能性が高く、冠動脈疾患や脳血管疾患など重大な全身血管障害に注意しなければなりません。そのため、治療には、全身の血流を改善する以下の方法が用いられます。

薬物治療

初期の手足の冷感やしびれには血管拡張薬や血液を固まりにくくする薬(抗血小板剤)を用います。他にも、末梢血管拡張薬、抗凝固薬などが使用されます。

抗血小板薬は、血小板の働きを抑えて血液をサラサラにする薬で、アスピリン、チクロピジンなどがあります。血栓の予防や動脈硬化の進行を抑えます。末梢血管拡張薬は、血管を広げ、手・足の末梢の血流を改善する薬です。

抗凝固薬は、血小板が固まるのを抑えて血栓を予防する薬で、ヘパリン、ワルファリンなどがあります。

バイパス手術

別の血管で迂回路を作り、血流を再開させる手術を行います。血液の流れが悪くなった血管に替わって、別の血管で迂回路を作ることで、血液の流れを再開させる手術をバイパス手術といい、主に血管外科で行われています。

カテーテル治療

閉塞や狭窄を解消して血流を確保します、カテーテル治療は、血流が滞った下肢動脈に、カテーテルという細い管を挿入、網状の金属の筒(ステント)を広げて留置し、血流を再開させる治療です。循環器内科で行われています。

治療はバルーン(風船)がついたステントをカテーテルの先につけ、足のつけ根の血管から挿入します。カテーテルを下肢動脈まで送り、閉塞や狭窄が起こっている部分でバルーンを利用してステントを広げ、そこに固定します。その後カテーテルとバルーンを抜き取ります。

閉塞性動脈硬化症の予防

血管が固くなったり細くなったりすることで発症するので、血管を柔軟に維持することが重要になります。また、糖尿病に代表されるように、血管の中に糖分がたくさんある状態では血管の内壁にダメージが蓄積していきます。長期的にそのような状態が続くと、閉鎖性動脈硬化症だけではなく、その他の血管系の疾患(脳卒中、心筋梗塞など)になる可能性も同時に高くなります。

生活習慣病の予防

具体的には、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満などの生活習慣病を予防することで動脈性硬化症の予防に繋がります。日本人の成人の1/3が肥満傾向にあると言われていますので、まずは減量から取り組むのが良いかもしれません。

運動習慣の確立

禁煙を行い、定期的な運動を習慣化することが大切です。また、糖質や脂質を過剰に摂取しないように食生活にも注意が必要です。

運動時には筋肉などと一緒に血管も伸び縮みしており、運動を反復することで血管組織自体の柔軟性維持に繋がります。若いうちは血管も柔軟ですが、高齢になるほど自律して
運動習慣を確立し、身体と一緒に血管を動かし、健康に保つ必要性が高まります。

特に第2期に起こる間欠性跛行では、血流障害により足がうまく動かせなくなります。そうなると運動をしたくてもしにくい状態になってしまうので、できるだけ日常的に歩く習慣を持つことが非常に重要です。

運動が苦手という方には、ストレッチでも多少は血管を伸長させ、柔軟に保つことができます。毎日寝る前にストレッチをする習慣を持つだけでも効果的です。